警察動物園
「九官鳥」
◆今回ご紹介する動物は“九官鳥（キュウカンチョウ）”です。
ここは、とある県警察本部のとある部署の一室。
優秀な警視である“九官鳥”は、丁寧に新聞に目を通し、インターネットではニュース速報や「２ちゃんねる」の検索を欠かしません。
そして、ほかの職員が出勤してくるころには、電話攻勢が始まっています。
今日も“九官鳥”が不祥事の発覚したＡ署の担当課長に電話をしています。
【九官鳥】おはよー。オレだよ。オレ。
【Ａ課長】あっ。おはようございます。
【九官鳥】何を気取っているのだよ。そのようなのんきなことを言っている場合ではないだろう。大変だよな。お前も。
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【Ａ課長】そうですか。もうご存じですか。さすがですね。
【九官鳥】何が、さすがですねだよ。でもな。それくらいのことでガタガタしてはだめだぞ。ドーンと構えて慌てずに対応すればいいのだよ。
【Ａ課長】ありがとうございます。起きたことは仕方がありませんからね。
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と電話を切った瞬間、次の所属のＢ課長に電話をしています。
【九官鳥】オレだよ。元気か。ところで、Ａ課長のところの不祥事知っているか？
【Ｂ課長】えっ。何かあったのですか？
【九官鳥】それがな。「赫々云々……」というわけでな。あいつも大変だよな。だから、「お前がガタガタするんじゃない」と励ましてやったよ。
まわりの職員は、「またやっているよ」と呆れ顔です。
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